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DJ-【焦点】米株投資、昨年は「ダウの犬」戦略が最良の友に

Dow Jones · 01/06/2023 00:38

 2022年の米株式市場では「ダウの犬」戦略の成果が他を抜きんでていた。

 この有名な逆張り投資戦略は昨年、投資家が波乱相場の中で逃避先を探している間にダウ工業株30種平均をアウトパフォームした。これは2018年以来のことだ。

 ダウの犬戦略では、ダウ平均を構成する30銘柄のうち配当利回りの高い10銘柄を年初に購入し、その後12カ月間保有する。毎年末には保有銘柄の入れ替えを行い、配当利回りが高い10銘柄を常に保有しておく。これにより投資家は高い配当利回りの恩恵にあずかることができる。こうした恩恵は通常、株価が低い場合に得られるものだ。

 2022年は石油大手シェブロンやバイオ医薬品大手アムジェンなどの株価の2桁上昇にけん引される形でダウの犬戦略のリターン(配当含む)はプラス2.2%となったが、ダウ平均全体ではマイナス6.9%だった。

 インフレの過熱や金利の上昇、景気後退(リセッション)懸念が顕著だった昨年、ダウの犬トレードは数少ない「勝ち組」だった。ダウ平均はS&P500種指数やナスダック総合指数と同様、2008年以降で最悪の1年となった。

 ジェンター・キャピタル・マネジメントのダン・ジェンター最高経営責任者(CEO)は「昨年は利回りが王様だった」とし、ダウの犬戦略は「老犬(昔からあるもの)であり、新しい芸当ではない」と述べた。

 投資家は米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げを受けて、過去10年間の猛烈な株高を支え栄華を極めたハイテク株を一斉に手放した。

 代わりに、公益株やヘルスケア株、生活必需品株を買いあさった。安定配当で知られる銘柄だ。しかも多くの投資家は、どのような経済環境でも消費者にはこうした企業の製品が欠かせないため、各社は景気後退を乗り越える上で有利な立場にあると考えている。

 2022年末にはダウの犬銘柄の各配当利回りが2.7%以上となり、ダウ平均全構成銘柄の平均利回り(2.1%)やS&P500種指数の利回り(1.7%)を大きく上回った。

 ネーションワイドの投資調査部門責任者、マーク・ハケット氏はダウの犬銘柄について、「この1年の間に、資金をとどめておく場所として本当に大きな意味を持つようになった」と述べた。

 ハケット氏が大学生活をスタートさせた1990年代初頭には、ダウの犬戦略が大流行していたという。同氏はそれから数十年たった今でもダウの犬銘柄の動向を注視しており、こうしたディフェンシブ銘柄は今後6~9カ月にわたり市場全体をアウトパフォームし続けると考えている。

 ダウの犬銘柄のうち昨年のトータルリターンが上位だったのは、石油大手シェブロン(プラス58%)やバイオ医薬品大手アムジェン(プラス20%)、IBM(プラス11%)などだった。一方、リターン下位の銘柄には、半導体大手インテル(マイナス47%)や複合企業スリーエム(3M、マイナス30%)、ドラッグストアチェーン大手のウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(マイナス25%)などが名を連ねた。

 2023年のダウの犬銘柄にはネットワーク機器大手シスコシステムズと金融大手JPモルガン・チェースという新顔が加わり、代わりに製薬大手メルクと飲料大手コカ・コーラが抜けた。

 長期的に見ると、ダウの犬銘柄はおおむね市場全体のパフォーマンスに連動している。過去20年間の平均リターン(配当含む)はプラス9.2%で、ダウ平均全体はプラス11%だった。

 昨年にダウの犬銘柄がダウ平均をアウトパフォームしたのは過去10年で見ると5回目で、2013年、15年、16年、18年に続く勝利となった。

 確かに、米株式市場の先行きは不透明なままだ。FRBは利上げ継続を明言し、エネルギー価格は安定を欠く。ウクライナ戦争は激しさを増し、中国の経済活動再開は波乱含みとなっている。

 ジェンター・キャピタル・マネジメントのジェンター氏は、配当利回りが高いだけの理由で株式に投資するのは避けるべきだとし、企業が根本的な問題によって定期配当の削減を余儀なくされる可能性もあると注意を促している。

 「眠っていた犬が目を覚まして、かみつこうとするかもしれない」と同氏は述べた。