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DJ-米中関係は新局面、競争管理が今後の焦点

Dow Jones · 11/15/2022 15:59

 【ヌサドゥア(インドネシア)】ナンシー・ペロシ米下院議長が8月に台湾を訪問した数週間後、ジョー・バイデン大統領の補佐官が中国高官と極秘に協議を開始した。それまで中国政府は米政府との対話のラインをほぼ断っており、双方が打開への道を模索していた。

 米政府関係者によると、その後数週間にわたって頻繁にテレビ会議や電話で話し合いが行われ、バイデン氏の大統領就任後初となる対面での米中首脳会談に向け、地ならしが進められた。両国高官による交渉は会談当日まで続き、14日午前3時までインドネシア・バリ島のホテルで打ち合わせを行ったと、双方の関係者は明かした。

 バイデン氏と習近平・中国国家主席の会談は約3時間に及び、台湾問題やウクライナでの戦争、米中の競争が衝突に発展するのを回避する方法など、難しい議論が続いた。中国の政府関係者によると、習氏は中国共産党による一党支配を断固として擁護し、台湾に言及した際は語気を強めて、自国領土とみなす台湾の歴史について語った。

 それでもバイデン氏と補佐官らは、習氏は明言しなかったものの、すぐにも台湾侵攻を計画しているとの印象は受けなかった、と米政府関係者は話す。国内情勢に不透明感を抱える習氏は安定と予測可能性を望んでいる様子だったという。数十年にわたって急成長を遂げた中国経済は、不動産市場の低迷とゼロコロナ政策で減速が鮮明になっている。

 終わってみれば、米中首脳会談は双方にほぼ思惑通りの成果をもたらし、対話再開と、1970年代以降で最も冷え込んでいた関係の一定の安定につながった。

 一方で、米中関係が新たな局面に入ったことも浮き彫りになった。これまでの政権が経済分野の取引や新規事業開拓、協力拡大に重点を置いていたのに対し、今後は二大経済大国の熾烈(しれつ)な競争を管理して衝突を回避し、一致できる分野を見いだしていくことが焦点となる。

 双方の政府関係者は、今後の課題は共存と衝突の回避、それが無理ならせめて先送りだと指摘した。